年金に関する手続き
年金を受給していた方が亡くなった際は、残されたご家族やご親族は年金の受給を停止する手続きを行わなければなりません。なぜなら、亡くなると同時に年金を受給する権利は失われることになるからです。
受給停止の手続きを行わず、ご家族やご親族が亡くなった方の年金を受給し続けた場合は「不正受給」とみなされ、3年以下の懲役または100万円以下の罰金が課せられる可能性があります。
故意ではないものの、亡くなった方の年金を受け取り続けていた場合はその分だけ返金しなければならないため、受給停止の手続きはなるべく早めに行うよう注意が必要です。
年金受給停止の手続き
亡くなった方の年金受給を停止する手続きは、お近くの年金事務所もしくは年金相談センターで行います。亡くなった方の年金証書と亡くなった事実を証明できる書類（戸籍抄本、死亡診断書のコピー等）を添付のうえ、「受給権者死亡届（報告書）」を提出すれば手続き完了です。
なお、亡くなった方のマイナンバー（個人番号）が日本年金機構に収録されている場合は原則、「受給権者死亡届（報告書）」を省略することができます。
亡くなった方の年金を受け取れるケースもある
ここまでは年金受給停止の手続きについてご説明してきましたが、残されたご家族やご親族が亡くなった方の年金を受け取れるケースもあります。
遺族年金
年金を受給していた方が亡くなり、その方が生計を支えていた場合は「遺族年金」としてご遺族が年金を受け取ることが可能です。
遺族年金には「遺族基礎年金」と「遺族厚生年金」が設けられており、亡くなった方の国民年金および厚生年金の加入状況等に基づいて年金が支給されます。
遺族年金の支給を受けるには、対象者となる方が請求する手続きを行う必要があります。
また、国民年金を3年以上納付した方が「老齢基礎年金」と「障害基礎年金」、どちらも受給することなく亡くなった場合には、生計をひとつにしていたご親族に死亡一時金が支給されます。
未支給年金
「未支給年金」とはその言葉通り、年金を受給していた方が亡くなった際に未支給の年金があった場合に、その方と生計をひとつにしていたご遺族が受け取れる年金です。
未支給年金を受け取ることができるご遺族には順位が設けられており、亡くなった方の配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹、その他の3親等内のご親族という順になります。
未支給年金も請求することにより支給されるものであり、添付書類を用意し「未支給年金・未支払給付金請求書（複写帳票）」を提出することになります。
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